衝撃映像拝見

実は昨日衝撃映像を見ました。
F1の1977年日本GPの映像、それも当時TBSが生中継していたもの(途中まで)です。
当時のことを知っている方は多いと思いますが、ここでおきた死亡事故がきっかけで以降10年間、87年になるまでF1が日本に来なくなります。
さらに「TBSの生中継」と聞いてドキッとする人もいるかもしれません。そう、あの中継は事故後の惨状をノーカットで流していたのです。
実のところ、この事故の詳細について何の予備知識も無しに見たのですが、すぐに疑問が出てきます。

「何であんな危険なところに観客がいるんだ?」
 事故がおきたのは1コーナー付近。ここにはランオフエリアからタイヤバリアがありますがその直後に観客がいるのです。本来ならさらに後方の金網付きガードレールに観客がいるはずなんですが。

「これだけの事故がおきたのになぜ赤旗中断しなかった?」
 現在であれば赤旗中断、あるいはセ−フティカーではないか?と思ってきます。
 なのにコースのすぐ脇にマシンが止まったままでレースは続行されます。
 (イエローフラッグは振られていたと思う)

 そこで検索したところニッカンスポーツの過去記事にこの事故の様子が残されています。こちら
 見たところ、主催者側も認識はしておりレース前から観客を安全な場所へ移動させようとしていたようですが、きちんと誘導ができてなかったようです。
 また中断しなかった件については当時も問題になった様で主催者側への非難があったようです。
 もちろん当時と現在の常識にズレがあるかもしれません。当時のヨーロッパの常識では中断させなかった(イエローで済ませた)のかもしれないですし、観客の観戦位置も何処まで主催者が責任が持てたのかどうか。当時の関係者でないと解らないのですが、いずれにせよきちんと話せるようになるにはまだ時間がかかるのかもしれません。

F-1日本グランプリ1977 [DVD]

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ちなみにDVDの方、件の事故の惨状はボカシが入っています。TV中継が終了したために残り数周で突然実況が消えたり(マシンのエンジン音のみの非常にシンプルな音声になる)優勝したジェームス・ハント氏が表彰式を辞退してパッパと着替えてサーキットを後にしてしまう様子が残されています。というかこんなのまで撮っていたんですねぇ。
近年のショーアップされたF1と違ってどこか牧歌的な雰囲気を漂わせるものがありますが、当時のモータースポーツを知るにはうってつけではないでしょうか。だってね(笑)30代後半以降の人が時々口にする「たいれる6輪車(当時のティレルP34をこう呼んだ)」とか動く映像で見られるのは案外少ないんですってば(笑)