[Others]工業製品というものは・・・

某週刊誌にて「アメリカ以外の兵器を買え!税金の節約になる!」などという論説がありましたが、某軍事系サイトによると「こいつら工業製品のことを判ってない」と失笑しているとのこと。
自動車と違い、特に兵器は取り扱い方が機種ごとに違うとのこと。つまり、機体を買っただけでは操作方法がわかりませーんという事態になります。「どこから乗り込むの?」「エンジンはどうやってかけるの?」アホです。
そこでメーカーから指導員派遣!となるのですが、これの教育費用がべらぼうに高い!兵器個体の数倍は平気でかかるのだとか。
シミュレータなんて導入しようものなら購入費用が1中隊分になるとのこと。そう、一番お金がかかるのは操縦する兵隊さんなんです。
今時の工業製品ビジネスはそういうものです。ハードよりもソフトでお金を稼ぐのです。
さらに国が替わるとネジ1本に至るまで規格が変わるので整備に使う工具も総取替え!弾丸のサイズが違ったり燃料が違ったりすると部隊間の融通なんてききません。専門の補給部隊も必要になってきます。

さて、アメリカ製を使い続けるのとヨーロッパ製に代えるのとではどちらがトータルで安く上がるのでしょう?(笑)
ロシア製?そらもう恐ろしい事になります。

空想とお思いですか?実はたくさん前例があるのです。
現在の航空自衛隊の大型輸送機はEU製のC130。その前はアメリカ製C1を使用していたのですが、整備システムが違う燃料も違う・・・この機種転換で莫大な追加費用を投入することになってしまっています。さすがに同じ愚を冒すとは到底思えません。
他にも統一後のドイツで東ドイツ側にあったMig29を運用しようとして初期導入コストの高騰を招き、結局金ばかり食って損耗していくだけになったとも聞きます。

ま、たいした根拠もなくノリだけで書いている週刊誌の記事です。「ふーん」と流しちゃいましょう。